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執筆者の写真樹 国樹田

進化の先に

前回の記事で書いた手帳について少し調べてみたお話です。

かれこれ二十年近く使っているダヴィンチの手帳(株式会社レイメイ藤井さん製)ですが、購入したきっかけは新卒入社した会社で上司から「社会人になったのだから、ちゃんとした革の手帳を使いなさい」と言われたことでした。

同期の子達はそれを聞いて革の手帳なんて高いのに、と少し嫌がっていましたが、私自身は「よし、これで買う理由が出来たぞ」と一人喜んでいいました(笑)

当時、本革の手帳に強い憧れがあり、いつかは購入しようと思っていたものの、家庭が金銭的に苦しかったのもあって断念していたからです。

なので仕事で必要だからを言い訳に、なけなしのお金を握りしめてダヴィンチさんの手帳を扱っているお店(県で一店舗しか無い)に行った際はとても高揚していたのを覚えています。

あの当時で七千〜八千円?くらいだったかと思うのですが、二十歳になりたての私にとっては少々お高い買い物でした。

周りの同期の子達は通勤のため車を購入したりしていましたが、私は自転車で通勤していましたし、学生時代のアルバイト代はすべて学費に消えていたので、本や服以外で買い物をすることがほとんど無かったのもあります。(若い頃は本当に貧乏でした)

あれからOL時代、作家デビューして以降も使い続け、気がつけば早二十年近く。

今も十分現役で、見た目も味はあってもそこまで傷ついておらず、まだまだ使えそうな勢いです。

が、名義変更に伴いイメージカラーも変更したいため、新しくすべきか悩んだのですが、今日ちょっと調べてみてあることに気が付きました。

手帳なので、形の変更はさほど無いと考えていたのですが、私にとっては割と重要な変化、ならぬ進化があったようです。

レイメイ藤井さんのサイトを見てみると、使用している手帳の名前が「ダ・ヴィンチシステム手帳 ジャストリフィルサイズ」だったのですが、画像を確認すると微妙に私が持っているものと違っているのです。

まず、開いて最初のカードが入る場所が今は二箇所に変更されていました。

私が持っているものは三つのポケットになっています。

次に、ペンホルダーが現在のタイプには付随しているのですが、私の所持しているものには付いていません。おかげで、閉じると綺麗にぱたんと収まり、記入する際も難なく書けます。今のタイプについてレビューを検索してみると、やはりペンホルダーが少々邪魔に感じる方もいらっしゃる様子。

これは……私もたぶんいらない部分になると思います。

ここまで形が変わっていると思わなかったので、正直なところ「おっと」となりました。

ペンホルダー……私のように随時筆箱が鞄に入っていない場合は便利だと思うのですが、私には不要なため、購入を踏みとどまるのに十分な理由になりそうです。

旧タイプの色違いがどこかにあれば良いのですが……なにぶん二十年近く前に購入したものなので、流石にもう無いかなと思います。

これはやはり、ずっとこの手帳でいくべき、というなにかの暗示なのでしょうか。

確かにこの手帳のおかげでいくつかの刊行作がそこそこヒットしてくれたという経緯もあります。たとえ新しい分を購入したとしても、こちらはこちらで使うつもりだったのですが、メインのままいったほうが良いのかもしれません。

特に赤は興奮色なので、ネタを考えるには良い色でもありますし。

もう少し考えるかもしれませんが、なんだか手帳自身に「このままで!」と言われているような気持ちになりました。



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