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生成AI小説についてのお話

現状Xを賑わせている話題について、私も個人的な意見をいくつか呟きました。それについてこちらでも一応まとめておこうかなと思います。自分のための整理でもありますね。

まずAI自体については全く否定しておりません。特に今後は医療面での発展に期待していますし、他にも利点が多いと考えているからです。

しかし創作については全く違います。

そもそも生成AIを使用して何かを作り、自分の作品だと豪語している方の根底というか、垣間見える卑しさそのものが気持ち悪いとすら私には思えてしまいます。

現状の生成AIはほぼ確実に著作権者の権利を無視したデータ学習がされているわけで、それを平気で使えてしまう人間性自体に問題があると私には思えます。

というより、生成AIで文章や絵を作っている方のXでの言い分などを見ていると、クリエイターに対する恨みつらみというか、努力できなかった自分自身への憎悪を、それができた人間にぶつけているだけに見えるのです。

単なる腹いせというか。

私自身の話ですが、昔学生時代にただ絵を描いていることを「描ける人間はいいよね。したいことがあって」等、良い意味ではない言い方をされたことが何度かありました。

また社会人になってからは、付き合っていた人にすらイラストレーターとしてアルバイトしていることを嫌な感じに言われたことがありました。

(当時の私は実家の借金を返すのに必死で、OLをしながら掛け持ちで印刷所の下請けをやっていました)

その時私が思ったのは、絵を描いたり文章を書いたりできること、もしくはそういったもので金銭を得ると、他人から強い嫉妬を受ける場合がある、ということでした。

最初は自意識過剰だと思っていました。

けれど昨今の生成AI事情を見ていると、そうとしか思えないのです。

件の生成AI小説の方は恐らくインセンティブ目当てなのでしょうが、それ以外にも「俺にだってランキングは取れる」「自分にだって綺麗な絵が描ける」という、自分だって、というとてつもなく傲慢な気持ちが見えている気がします。

本当に書けている(描けている)わけでもないのに、虚像の自分に縋っているかのような。

きっとあの方々はそうなりたかった方達なのでしょう。けれど努力してこなかった。続けてこなかった。研鑽を積むこともなく、「今」出来ている人に嫉妬している。

そして、本当は文章が書きたいわけでもなく、絵が描きたいわけでもなく、ただそれで他人に評価されたい、というまるで幼い子供のような我がままめいた感情が、ありありと感じられるように思うのは私だけでしょうか。

眺めていると、私のような人間は「創れなかった人々」的な題材としてお話に書いてしまいたくなるほどある種滑稽な人間の姿であると思うのですが、流石にここまでは言い過ぎかもしれません。創れる側、が偉いわけでもなんでもなく、やりたいのなら、やりたかったのならやれば良いのに、としか思わないのです。

どうしてやらないのか?やらないという選択肢を取った彼ら自身が、自分というものに見切りをつけてしまったようにしか思えません。

AIは創作に関わるべきではない、というのが私の個人的意見です。

ただし、学習元となる作品の権利者すべてに許諾を得た場合は別です。

手足の動かせない人が、もしかしたらそれを使って自己表現ができるようになるかもしれないわけで、そういう可能性は削除すべきではないでしょう。

(しかしこれを作品として公開する場合は、AI作品であることを明記する必要があると思います)

ようは使いどころ。ただ単に自己の劣等感を慰めるためだけに使用されるべきではないと考えているだけです。

しかし、今回の生成AI問題で、人間の根幹的な部分が垣間見えたことはある意味面白いなと思いました。この作者さんは生成AI絵を表紙にしているのか、じゃあ買わないようにしよう、とか見極めもつけられるようになったので。

私はあくまで現状の生成AIには否定派です。

犯罪のデータも含まれている可能性があるものを使用するなんて正気の沙汰ではありません。

しかし、権利的にOKなものが出たとしても、結局私自身は使わないし、使っている作品を見ることもないだろうな、と個人的には思います。

 
 
 

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